就農ステップガイド
農業を始めるまでの流れを8つのステップで解説します。 情報収集から営農開始まで、全体の目安は約2〜4年です。
※期間はあくまで目安です。地域や作物、個人の状況によって異なります。
情報収集・自己分析
1〜3ヶ月まずは農業について幅広く情報を集め、自分が本当に農業をやりたいのか、どんな農業をしたいのかを考えます。農業体験イベントや就農相談会への参加がおすすめです。
やるべきこと
- 各都道府県の新規就農相談センターに相談する
- 農業体験イベント・ファームステイに参加する
- 就農関連の書籍やウェブサイトで基礎知識を得る
- 家族の理解と協力を得る
ポイント
全国新規就農相談センター(一般社団法人全国農業会議所)は無料で相談できます
農林水産省の「新規就農者向けポータル」で制度の全体像を把握しましょう
研修先・就農地の検討
3〜6ヶ月どの地域で、どんな作物を育てたいかを具体的に検討します。気候・土壌・市場アクセス・生活環境など、多角的に就農地を選びましょう。現地見学は必須です。
やるべきこと
- 栽培したい作物に適した気候・土壌の地域を選ぶ
- 市場や直売所へのアクセスを確認する
- 移住先の生活環境(学校・病院・買い物)を確認する
- 先輩農家や地域の農業委員会に話を聞く
ポイント
自治体によって新規就農者への支援制度が大きく異なります
複数の候補地を比較検討し、実際に足を運びましょう
農業研修の受講
1〜2年農業の技術と経営を実践的に学びます。都道府県の農業大学校、先進農家での研修、JAの研修プログラムなど、自分に合った研修先を選びましょう。研修中も生活費の支援を受けられる制度があります。
やるべきこと
- 都道府県立農業大学校の研修課程を検討する
- 先進農家での実地研修(里親制度)を活用する
- 農業次世代人材投資資金(準備型)で年間最大150万円の支援を受けられる
- 栽培技術だけでなく経営管理も学ぶ
ポイント
研修期間中に地域の人脈を作っておくと、農地確保や販路開拓に役立ちます
研修先は複数見学して比較しましょう。相性が大切です
就農計画の作成
3〜6ヶ月営農計画書(事業計画書)を作成します。栽培する作物、必要な農地面積、初期投資額、売上・経費の見込み、資金調達方法などを具体的に数字で計画します。補助金申請にも必要な書類です。
やるべきこと
- 5年間の収支計画を作成する
- 初期投資(農機具・設備・種苗)の見積もりを取る
- 生活費も含めた資金計画を立てる
- 市町村の「青年等就農計画」の認定を受ける
ポイント
田んぼ電卓のシミュレーション機能で収支の目安を把握できます
計画は完璧を目指しすぎず、まず作ってから関係機関に相談して改善しましょう
農地の確保
3〜6ヶ月農地を借りる(または購入する)手続きを進めます。農地の取得には農業委員会の許可が必要です。新規就農者はまず借地から始めるのが一般的です。
やるべきこと
- 農地バンク(農地中間管理機構)を活用する
- 市町村の農業委員会に相談する
- 農地法の許可要件を確認する
- まずは借地(賃借)から始めるのが無難
ポイント
研修先の地域で農地を探すと、人脈を活かせます
遊休農地の活用は地域貢献にもなり、地元の理解を得やすくなります
資金調達・補助金申請
1〜3ヶ月就農に必要な資金を確保します。自己資金に加え、日本政策金融公庫の青年等就農資金(無利子)や、各種補助金を活用しましょう。認定新規就農者になると、経営開始資金として年間最大150万円×3年間の支援を受けられます。
やるべきこと
- 青年等就農資金(無利子・最大3,700万円)を検討する
- 経営開始資金(年間最大150万円×3年)を申請する
- 都道府県独自の補助金・助成金を調べる
- 自己資金は最低でも生活費1年分を確保する
ポイント
補助金は申請時期が決まっているため、早めに情報収集しましょう
複数の資金源を組み合わせるのが一般的です
営農開始準備
1〜3ヶ月いよいよ就農の準備を進めます。農機具・設備の調達、種苗の手配、販路の確保、開業届の提出など、営農開始に向けた実務的な準備を行います。
やるべきこと
- 農機具・設備を調達する(中古品の活用も検討)
- 種苗・資材の手配先を確保する
- 販路を確保する(JA出荷・直売所・直販)
- 開業届・青色申告承認申請書を税務署に提出する
ポイント
中古農機具は初期投資を大幅に抑えられます
JAへの出荷は安定した販路として初年度は頼りになります
営農開始・経営安定化
1年目〜営農を開始し、経営の安定化を目指します。1年目は想定通りにいかないことも多いですが、記録をつけて改善を重ねることが大切です。地域の農家仲間やJA、普及指導員のサポートを積極的に活用しましょう。
やるべきこと
- 栽培記録・経営記録をつける習慣をつくる
- 普及指導センターの技術指導を活用する
- 地域の農家仲間とのネットワークを大切にする
- 3〜5年で経営安定を目指す長期的な視点を持つ
ポイント
最初の1〜2年は収入が不安定なため、生活費の備えが重要です
確定申告は青色申告がおすすめ。65万円の控除が受けられます
あなたの条件で収支をシミュレーション
作物・面積・地域を入力するだけで、就農後の収支予測ができます。 事業計画づくりの第一歩にお使いください。