農業用語集
農業経営に関する専門用語をわかりやすく解説します。 新規就農を検討する際に知っておきたい基本用語を4つのカテゴリにまとめました。
経営・収支
農業経営の収支に関する基本用語
経費(経営費)
けいひ農業を営むために必要な費用の合計。種苗費、肥料費、農薬費、光熱費、農機具の減価償却費、人件費などが含まれます。
反収(たんしゅう)
たんしゅう田畑1反(10a = 約1,000平方メートル)あたりの収穫量のこと。作物の生産性を比較する基本指標です。例:水稲の全国平均反収は約530kg。
単価(kg単価)
たんか農産物1kgあたりの販売価格。市場価格は需給バランスや時期によって変動します。品種や出荷規格によっても異なります。
所得率
しょとくりつ売上に対する所得の割合(所得÷売上×100)。作物によって大きく異なり、一般に水稲は30〜40%、施設野菜は20〜30%程度です。
減価償却
げんかしょうきゃく農機具やビニールハウスなどの高額な資産を、使用可能な年数(耐用年数)にわたって少しずつ経費に計上する会計処理のこと。
栽培・生産
農作物の栽培や農地に関する用語
反(たん)
たん農地面積の単位。1反 = 10a(アール)= 約1,000平方メートル = 約300坪。10反 = 1ha(ヘクタール)= 約1町歩。新規就農の目安は5〜10反から。
作付面積
さくづけめんせき実際に作物を植え付けている農地の面積。同じ農地で年に2回栽培(二毛作)すれば、作付面積は農地面積の2倍になります。
連作障害
れんさくしょうがい同じ場所で同じ作物を続けて栽培すると、土壌の養分バランスが崩れたり病害虫が蓄積して生育が悪くなる現象。輪作(作物のローテーション)で防ぎます。
慣行栽培
かんこうさいばいその地域で一般的に行われている栽培方法。農薬や化学肥料を通常通り使用する栽培を指し、有機栽培や特別栽培と区別されます。
有機栽培(オーガニック)
ゆうきさいばい化学合成農薬・化学肥料を使わず、堆肥等の有機質肥料で栽培する方法。有機JAS認証を取得すれば「有機」「オーガニック」と表示できます。
制度・補助金
新規就農者向けの制度や補助金に関する用語
認定新規就農者
にんていしんきしゅうのうしゃ市町村から「青年等就農計画」の認定を受けた新規就農者のこと。認定を受けると経営開始資金や青年等就農資金(無利子融資)など各種支援制度を利用できます。
→ 補助金制度を見る経営開始資金
けいえいかいししきん認定新規就農者に対して、経営が安定するまでの間、年間最大150万円を最長3年間交付する制度。旧名称は「農業次世代人材投資資金(経営開始型)」。
→ 補助金込みシミュレーション農地バンク(農地中間管理機構)
のうちばんく農地の貸し借りを仲介する公的機関。高齢化で耕作できなくなった農地を集めて、新規就農者などの担い手に貸し出す仕組みです。各都道府県に設置されています。
農業委員会
のうぎょういいんかい各市町村に設置される行政機関。農地の売買・賃貸借の許可、農地利用の最適化などを担当します。農地を取得・借りる際には農業委員会の許可が必要です。
販売・流通
農産物の販売や流通に関する用語
JA出荷(系統出荷)
じぇいえーしゅっか農協(JA)を通じて市場に出荷する販売方法。安定した販路が確保でき、出荷規格に合わせれば確実に販売できます。ただし手数料がかかり、単価は市場相場に依存します。
直売所
ちょくばいじょ農家が消費者に直接販売する店舗。JA直売所や道の駅の直売コーナーが代表的。中間マージンが少なく手取りが多いが、売れ残りリスクがあります。
市場出荷
しじょうしゅっか卸売市場を通じて販売する方法。大量の農産物を安定的に出荷でき、JAを通さず個人で出荷することも可能です。価格は需給で変動します。
6次産業化(ろくじさんぎょうか)
ろくじさんぎょうか農業(1次産業)×加工(2次産業)×販売(3次産業)= 6次産業。自分で作った農産物を加工・販売まで手がけることで付加価値を高める経営戦略です。
契約栽培
けいやくさいばい事前に販売先・価格・数量を決めて栽培する方法。スーパーや外食チェーンとの契約が代表的で、価格変動リスクを抑えられますが、品質・数量の安定供給が求められます。
青色申告
あおいろしんこく確定申告の方式の一つ。帳簿を正しくつけることで最大65万円の所得控除が受けられます。農業経営では青色申告が推奨されています。事前に税務署への届出が必要です。
用語がわかったら、シミュレーションで実践
作物・面積・地域を入力するだけで、具体的な収支予測ができます。