ねぎの経営ガイド
冬場の需要が高く単価が安定。土寄せ作業が独特だが、機械化も進んでいる。周年出荷も可能。
基本情報
作付時期
3〜4月
収穫時期
10〜3月
年間労働時間(10反)
1,500時間
収支の目安(10反あたり)
年間売上
700万円
年間経費
400万円
年間所得
300万円
月収換算
25万円
月別キャッシュフロー
農業は収入の時期が限られます。ねぎの場合、10〜3月に収入が集中します。
| 月 | 収入 | 支出 | 収支 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 105万円 | 20万円 | 85万円 |
| 2月 | 70万円 | 20万円 | 50万円 |
| 3月 | 70万円 | 32万円 | 38万円 |
| 4月 | - | 60万円 | -60万円 |
| 5月 | - | 60万円 | -60万円 |
| 6月 | - | 40万円 | -40万円 |
| 7月 | - | 40万円 | -40万円 |
| 8月 | - | 32万円 | -32万円 |
| 9月 | - | 32万円 | -32万円 |
| 10月 | 140万円 | 24万円 | 116万円 |
| 11月 | 175万円 | 20万円 | 155万円 |
| 12月 | 140万円 | 20万円 | 120万円 |
初期投資の目安
投資総額(10反規模)
305万円
投資回収目安:約2年
トラクター
中古20馬力クラス
150万円
ねぎ収穫機
中古
50万円
軽トラック
中古
50万円
出荷調整機
皮むき・結束機
30万円
圃場整備費
深耕・排水対策(10反分)
25万円
リスクと注意点
自然災害(台風・豪雨・干ばつ等)による収量減少リスク
市場価格の変動による収入不安定リスク
よくある失敗
規模の拡大を急ぎすぎる
技術が未熟なまま面積を増やすと管理が追いつかず品質低下・収量減に。まず小規模で技術を磨き、3年目以降に段階的に拡大するのが安全です。
運転資金の見積もりが甘い
就農1〜2年目は収入が安定しません。最低1年分の生活費+営農資金を確保してからスタートしましょう。
土寄せの不足・タイミングミス
ねぎの白い部分は土寄せで作ります。回数・タイミング・量を誤ると軟白部が短くなり、規格外品が増えて収入減に直結します。
排水対策の不足
ねぎは過湿に弱く、排水不良の圃場では軟腐病が多発します。暗渠排水や高畝栽培で水はけを確保しましょう。
成功のコツ
先輩農家との関係づくり
地域の先輩農家やJA指導員との信頼関係が最大の資産です。技術指導だけでなく、農地紹介や販路の引き継ぎにもつながります。
補助金・支援制度のフル活用
経営開始資金(年間最大150万円×3年)をはじめ、活用できる制度は漏れなく申請しましょう。市町村の農業担当窓口への早期相談が鍵です。
出荷規格の厳守
市場での評価は規格の正確さで決まります。長さ・太さ・外観の選別を丁寧に行い、信頼されるブランドを築くことが長期的な高単価につながります。
機械化で労働時間削減
ねぎ専用の管理機・収穫機・皮むき機の導入で労働時間を大幅に削減できます。補助金を活用した段階的な機械化がおすすめです。
活用できる補助金・支援制度
経営開始資金(新規就農者育成総合対策)
就農直後の経営が不安定な時期(最長3年間)の生活を支援する資金。月額12.5万円相当。令和7年度予算107億円の一部。
年間最大 150万円 × 3年間
申請先: 市町村の農業担当窓口または都道府県農業会議に申請
就農準備資金(新規就農者育成総合対策)
都道府県が認めた研修機関等で研修を受ける就農希望者への資金。月額12.5万円相当。就農前の研修期間を支援。
年間最大 150万円 × 2年間
申請先: 都道府県の就農支援センターまたは農業大学校に相談
青年等就農資金(日本政策金融公庫)
認定新規就農者向けの無利子融資。融資限度額3,700万円(特認1億円)。返済期間17年以内(据置5年以内)。施設・機械取得、果樹・家畜購入等に利用可能。
年間最大 3700万円 × 17年間
申請先: 日本政策金融公庫の各支店またはJAバンクに相談
農業保険(収入保険制度)
自然災害や価格低下で収入が減少した場合に、基準収入の最大90%を補てん。保険料の50%・積立金の75%を国が補助。新規就農者は就農2年目(青色申告1年分)から加入可能。
申請先: 最寄りのNOSAI(農業共済組合)に相談
みどりの食料システム戦略推進総合対策
有機農業への転換・化学肥料・農薬の削減を目指す農業者への支援。みどりの食料システム法の認定を受けると、機械・施設導入時に特別償却(32%)または税額控除(7%)の優遇あり。
申請先: 市町村または都道府県の農業振興課に相談。みどり認定の申請が必要
雇用就農資金
農業法人等が就農希望者を雇用する際の助成金。年間最大60万円・最長4年間。独立就農目的の場合、最初の2年は年間最大120万円。就農希望者にとっては農業法人で技術を習得しながら収入を得る道。
年間最大 60万円 × 4年間
申請先: 全国農業会議所または都道府県農業会議に申請
新規就農相談センター(無料相談)
各都道府県に設置された就農相談窓口。補助金の申請方法、研修先の紹介、農地の斡旋等を無料で相談可能。オンライン相談にも対応。
申請先: 全国農業会議所「農業をはじめる.JP」(be-farmer.jp)または各都道府県の就農支援センター
よくある質問
ねぎの新規就農で年収はいくら稼げますか?
10反(約1ha)の栽培で、年間売上約700万円、経費を差し引いた年間所得は約300万円が目安です。ただし1〜2年目は習熟度が低く、5年目の水準の50〜65%程度になることが一般的です。
ねぎの栽培に必要な初期投資はいくらですか?
10反規模の場合、農機具・設備等で305万円程度が目安です。中古機械の活用やリースにより初期費用を抑えることも可能です。
ねぎの栽培で使える補助金はありますか?
新規就農者向けの「経営開始資金」(年間最大150万円×3年間)や「経営発展支援事業」(上限1,000万円)等が活用できます。詳細は市町村の農業担当窓口にお問い合わせください。
ねぎの作付時期と収穫時期はいつですか?
作付時期は3〜4月、収穫時期は10〜3月です。地域や品種によって時期は前後します。
ねぎであなたの収支をシミュレーション
面積・地域を入力するだけで、あなた自身の条件で収支予測ができます。
ねぎでシミュレーション